エイプカスタムその4.POSH パワーブースター(インシュレータ外し)

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吸排気系

 今回はApeのパワーアップカスタムを行います。例によってネットで仕入れた情報なんですが、Apeは簡単な作業でグンとパワーアップするそうな。それが「インシュレータ外し」。

「みんなやってる」と聞けば気になってしまう典型的日本人の私。カスタム入門にもってこいのテーマだからと理由を付けつつ、POSHのパワーブースターをポチッ。早速取り付けてやろうと思います。

リミッター解除によるApeのパワーアップ

 Ape100はメーカー発表値で7.0馬力。しかし、元々のエンジン(CRF100等)9.8馬力くらいは出る設計のものらしい。それなのに7.0馬力しか出ないようにしているのはなぜか?

答えは排ガス規制。

 排ガス規制の基準値に適合するよう、機械的にリミッターをかけているそうであります。よく50ccスクーターなんかで「リミッターカット」なんて言ってCDIを社外品に変えたりしているアレは「電子的なリミッター(一定以上はエンジンが回らなくなるように制御する)」を解除するもの。

 Apeのリミッター解除はどうするのか、ちょっと見てみましょう。

キャブレターのお勉強

 そもそもキャブレターというパーツは、燃料タンクから送られてきたガソリンを、吸気口(エアクリーナーボックスやパワーフィルター)から入ってきた空気と混ぜた「混合気」をエンジン(燃焼室)に送り込む装置です。

 Apeの場合は、この混合気をエンジンに送り込む際に通り道を狭くして混合気の供給を減らすことにより、エンジンの爆発力を抑えているのです。

□で囲った部分にインシュレータが挟まっています。

純正インシュレータの真実

 実際にキャブレターとエンジンを結ぶ通路にあったものが↓の写真の一番右、「インシュレータ」です。本来はエンジンの熱がキャブレターに伝わって、気化しやすいガソリンの温度が上がり過ぎないようにする断熱材としての働きがあるようです。

一番右のが純正のインシュレータ。真ん中が今回入れ替えるPOSHのパワーブースター。

これを見てしまったら一目瞭然ですが、Apeのインシュレータは本来丸いはずの混合気の通り道が塞がれて半分になっています。そのため空気とガソリンをいくら吸い込もうとしても、混合気の量が抑えられているので本来の力が発揮できないわけです。

純正状態だと、空気と燃料の供給が充分でも、混合気は半分量しかエンジンに送り込めない。

これをPOSHのパワーブースターに交換してやることで、混合気の通り道が倍に広がり、本来のエンジン出力が出せるようになるというわけです。

インシュレータをPOSH・パワーブースターに交換することで、混合気の供給量がグッと増える。

純正インシュレータ → パワーブースター交換作業

 今回の作業もそんな難しい事はありませんでしたね。キャブレターとマニホールドを留めているボルトを外し、挟まっている純正インシュレータをPOSHのパワーブースターに交換後、またボルトを締めるだけです。

パワーブースター装着後。挟まってるものが変わったんだなぁ、という程度。

 作業自体はせいぜい10分といったところです。それでも燃料が通るような場所をイジるのは初めてだったので、いいのかな~、これで大丈夫かな~と、不安になってしまうのは仕方ないです(涙)。

試走 → まとめ・感想

 交換作業が終わったので、早速変化のほどを試してみます。

キック3発で「ドゥルルン!」と始動。

これまで「トゥルルン!」だったのが、です。

 アイドリング時も「トットットッ」だったのが「ポンポンポン」に変わりました(主観的な表現ですいません)。

 次は試走。アクセルを捻るとグイっと前に押し出される感じが出ました。これには本当に感動しました。

 初めて吸排気系のカスタムをやって、バイクの明らかなパワーアップを自分の手で実現することができたからです。

 しかし感動もつかの間、試走を終えて2点ほど気になる点が。。。

  • エンジンが若干ボコつくようになった
  • トルクがアップして加速が良くなったが、スピードがあまり変わらない

 これまでより多くの混合気を送り込めるようになったことにより、吸排気のバランスが崩れたということなのでしょうか?原因はわかっているので、次の対処を検討することにします。

 この辺りから「カスタム地獄」「泥沼」といった言葉が実感としてわかるようになってきました。それで諦めてしまうようならこの先も続かないのでしょうが、自分はどんどんハマっていきました・・・。

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