エイプカスタムその43．ナンバープレート取り付け位置変更（勉強編）

バイクのナンバープレートに関するカスタムと言えば、折り返し・パタパタ（角度調整）・フレームマウント、裏ペタ等があります。

自分のマシンもナンバープレートの位置変更をしたらスッキリするかもと考え、トライしてみようと思います。

ただ、ナンバープレートのカスタムについては色々注意しないといけないと思ったので、事前に法令を勉強しました。

保安基準を理解しよう

ナンバープレートの装着については、カスタムの結果、保安基準を満たさないものになりがちなため、軽く考えずにしっかりと交通法規を理解した上で取り組むことが重要です。

ナンバープレートのルールは、2016年4月1日の法改正で禁止行為が明確化されました。

さらに2021年10月1日以降に初めて登録・検査・使用の届出があるバイクには「新基準」が適用されています（項目2.赤枠内参照）。

125cc以下のバイクも、登録時期に応じてこれらの基準の対象となります。

バイクの排気量や登録時期に関わらず、2016年4月1日以降にすべてのバイクに適用されている禁止事項（番号を見やすいように表示することの明確化）は以下の通りです。

禁止行為	詳細	根拠条文の適用開始日
カバーの装着	色付きはもちろん、無色透明のカバーも含め装着は禁止。	2016年4月1日
回転	ナンバープレートを縦や斜めに取り付けるなど、回転させる行為は禁止。	2016年4月1日
被覆・汚れ・物品の取り付け	文字が見えにくくなるような被覆、汚れ、物品の取り付けは禁止。シールやステッカーを貼るなどのデコレーションも違反。	2016年4月1日
折り返し・加工	ナンバープレートを折り返す行為、カットするなどの加工そのものも禁止。	2016年4月1日

※ただし、「自賠責保険ステッカー」または「車検ステッカー」は、ナンバープレートの左上に貼り付けることが義務付けられています（ナンバーが隠れないように注意が必要）。

2021年10月1日以降に初めて登録（ナンバーを取得）するバイクには、以下の3つの項目についてより厳しい「新基準」が適用されます。

項目	新基準の内容
フレーム	ナンバープレートへのフレームの取り付け自体が禁止。ただし、ナンバープレートの背面に取り付けるバックプレートタイプは違反にならない。
ボルトカバー	サイズが明確化されました。「直径28mm以下」かつ「厚さ9mm以下」のもので、番号が隠れないこと、脱落のおそれのないものに限られる。
取り付け角度	角度が数値で明確化されました。上下の角度：上向き40°～下向き15°。左右の角度：0°（斜めは禁止）。

※この新基準は、2021年9月30日までに登録済みのバイクには適用されませんが、その場合でも「走行中に番号が見やすい角度」に取り付ける必要があります。

ナンバープレートを「見えづらい状態にする」ことは、偽造や隠蔽につながる可能性があるため、厳罰化されています。

カスタム行為	視認性に関する判断と注意点
裏ペタ/フェンダーレス	新基準の角度（上向き40°～下向き15°）を守っていても、フェンダーの内側につける「裏ペタ」は「意図的に見えにくくしている」と判断され、違反とみなされる可能性が高い。また、車検も通らなくなる可能性がある。
ナンバーステー	角度調整が可能なナンバーステーも、「意図的にナンバーを見えなくしている」と判断されやすく、違反とみなされる可能性があるため控えた方が無難。
サイドナンバー	カスタム自体は違反ではないが、ナンバープレートは横向き・水平（縦向きは違反）で、見えやすい角度で取り付ける必要がある。左右からの視認性が確保できない場合（例：タイヤに隠れる）は、取り締まりの対象となることがある。
ナンバー灯	ナンバー灯（番号灯）は装着が義務付けられており、夜間後方8m（原付の場合）の距離から文字を確認でき、ランプの色は白色である必要がある。球切れや未装着は整備不良や不正改造に該当する。

ナンバープレートの取り付けが新基準を満たさない、または見えにくい状態である場合、排気量に応じて罰則が異なります。

排気量125cc以下のバイクが新基準を満たしていない、またはナンバーが見えにくいと判断された場合の罰則は以下の通りです。

違反内容	違反名	違反点数	罰金・反則金
新基準を満たしていない・ナンバーが見えにくい	公安委員会遵守事項違反	なし	6,000円（原付の場合：5,000円）

なお、ナンバープレートの偽造・変造や、別のバイクのナンバープレートを流用・取り付けた場合は、道路運送車両法違反として、より重い罰則（懲役や高額な罰金）が科せられます。